カロチノイドとは

自然界に存在する、赤や黄色の鮮やかな美しい色素を総称してカロチノイドといい、600種類ほどあり、ヒトの血液中には20種類以上のカロチノイドがあります。カロチノイドのひとつであるβ-カロチンがプロビタミンAとして有用である以外には、ヒトでの機能はあまり知られていませんでした。しかし、近年、カロチノイドにはプロビタミンAとしての作用の他に、独自の機能があることがわかってきました。特に、抗酸化作用及び抗ガン作用が知られています。

カロチノイドは、次の2種に大別されます。
カロチン類 キサントフィル類
  • β-カロチン
  • α-カロチン
  • リコピン
など
  • ルティン
  • ゼアキサンチン
など

カロチノイドの作用

プロビタミンAとしての作用

  • 皮膚、粘膜などの細胞の正常化
  • 成長の促進と生命維持
  • 生殖機能の維持
  • 視覚機能の維持

カロチノイド独自の作用

  • 抗酸化作用
一重項酸素を消去する
一重項酸素は、非常に強い活性を持つ活性酸素です。紫外線によく当たる皮膚や眼が特に障害を受けやすく、老人性白内障や加齢性黄斑変性症の原因となります。ヒトにはこの一重項酸素を消去する酵素はなく、唯一消去できるものは、カロチノイドです。
連鎖切断型抗酸化剤として作用する
カロチノイドは、細胞膜のリン脂質から発生する連鎖型の過酸化物と反応し、連鎖を断ち切ります。

カロチノイドを含む食品

Β-カロチン リコピン アスタキサンチン
しそ、モロヘイヤ、にんじん、パセリ、バジル など ミニトマト、スイカ、グレープフルーツ、トマト、柿 など 鮭の身、きんめだい・あこうだいの赤い皮の部分、えび・かにの殻、いくら など
ルティン ゼアキサンチン クリプトキサンチン
ケール、ほうれんそう、ブロッコリー、レタス、グリーンピース など ほうれん草、レバー、卵黄、とうもろこし、ブロッコリー など みかん、ポンカン、はっさく、柿、パパイア など

カロチノイドは複合体で

それぞれのカロチノイドは、単体ではなく複合で摂取すること方が高い効果が期待できることがわかっています。いろいろなカロチノイドを摂りましょう。

トコトリエノールとは

トコトリエノールはビタミンEの一種です。α、β、γ、δの4種類があります。

ビタミンEは、トコフェロールとトコトリエノールの二種類に大きく分けられ、トコトリエノールはトコフェロールの約50倍近くの強い抗酸化力をもつといわれ、スーパービタミンEとも呼ばれます。

また、トコトリエノールは、がん、骨吸収、糖尿病、神経系などの病気について、米国を中心に医学教育や臨床の場で積極的に研究され、栄養機能食品や薬としての開発が望まれているビタミンです。

抗酸化力の比較

脂質過酸化の予防において、トコトリエノールはα-トコフェロールより高い抗酸化作用を持つことが報告されています。

トコトリエノールの働き

トコトリエノールの働きとしては、以下のようなことが研究されています。

  • 強い抗酸化作用
  • 抗がん作用
  • 脳機能保護作用
  • 動脈硬化改善作用
  • 利尿作用
  • 炎症低下作用 など

トコトリエノールの効果

中皮腫

トコトリエノールは、化学療法の効かない中皮腫への新しい治療作用物質として期待されています。

Kashiwagi K .et al.Life Sci. 2009 May 8;84(19-20):650-6.
A redox-silent analogue of tocotrienol acts as a potential cytotoxic agent against human mesothelioma cells.

乳がん

トコトリエノールを抗がん剤タモキシフェンと一緒に使うことで、乳がんの生存率を伸ばすことができるかもしれない、ということがいわれています。

Nesaretnam K .et al.Genes Nutr. 2011 Apr 24.
Tocotrienols and breast cancer: the evidence to date.

心臓血管系疾患

心臓血管系疾患において、トコトリエノールがアテローム性動脈硬化症の予防に有効に働く可能性が報告されています。

Vasanthi HR .et al.Curr Pharm Des. 2011 Jul 21.
Tocotrienols and its Role in Cardiovascular Health- a Lead for Drug Design.

皮ふの炎症予防作用

γ-トコトリエノールは紫外線(UVB)による皮ふの炎症を防ぐ役割をしてくれる期待がもたれています。

Shibata A .et al.J Agric Food Chem. 2010 Jun 9;58(11):7013-20.
Suppression of gamma-tocotrienol on UVB induced inflammation in HaCaT keratinocytes and HR-1 hairless mice via inflammatory mediators multiple signaling.

心臓血管系疾患

γ-トコトリエノールは利尿作用があることが報告されています。

Saito H .et al.J Lipid Res. 2003 Aug;44(8):1530-5. Epub 2003 May 1.
Gamma-tocotrienol, a vitamin E homolog, is a natriuretic hormone precursor.

トコトリエノールを含む食品

トコトリエノールはパーム油をはじめとした食用油や、米ぬか、大麦、小麦胚芽、ライ麦などの食品に含まれます。

しかし、トコトリエノールは通常の食品にはほんのわずかしか含まれておらず、普通の食事からは摂取しにくい成分です。

ナイアシンとは、ナイアシンアミド(ニコチンアミド)とナイアシン(ニコチン酸)の総称です。ナイアシンはビタミンBと呼ばれていたビタミンB群の仲間で、水に溶ける(水溶性)ビタミンです。

ナイアシンは体内でもつくられる

ナイアシンは体内で必須アミノ酸「トリプトファン」からもつくられます。トリプトファン60個から1つのナイアシンがつくられる計算です。

熱とナイアシン

ナイアシンは熱に強いので、調理の過程でそんなに失われることはありません。

ナイアシンの働き

ナイアシンは全身で500種もの酵素の補酵素として働いています。その主な働きとしては次のようなものが挙げられます。

  • エネルギー作り
  • 脂質や糖質の分解
  • 皮膚・粘膜の炎症を防ぐ
  • 神経症状を防ぐ

ナイアシン不足の症状

ナイアシン欠乏症としては、ペラグラが有名です。ナイアシン不足の症状としては次のようなものが挙げられます。

うつ、幻覚症状、イライラ、不安、精神障害、口内炎、皮膚炎、舌炎、胃腸障害、下痢、ペラグラなど

ナイアシンの効果

エネルギーとナイアシン

ナイアシン効果のひとつにエネルギー産生があります。

私たちが酸素を使って効率よくエネルギーをつくるとき、ナイアシンが必要です。ナイアシンはNADというかたちでエネルギー作りに関わります。

うつとナイアシン

ナイアシンの効果として心の不調、うつや統合失調症に効くことが期待されています。図は心の素(神経伝達物質)ができる流れです。うつに関係するといわれるセロトニン合成の流れなど、ナイアシンはそのすべての上流に関わっている重要なビタミンです。

統合失調症とナイアシン

統合失調症の患者さんの中にはナイアシンレセプターが関わっている方もいらっしゃるとの論文も発表されています。

ナイアシンとホットフラッシュ

ナイアシンには血管拡張作用があります。そのため、ナイアシンを大量に摂ると、人によっては一過性で顔面紅潮、上半身のほてり、かゆみ症状が現れることがあります。これをホットフラッシュといいます。ナイアシンのうち、ナイアシンアミドはこのホットフラッシュが出にくいといわれています。

アルコールとナイアシン

アルコールを飲んだとき、お酒を分解するにもナイアシンが必要です。二日酔いの原因にもなる毒(アセトアルデヒド)を分解する酵素の補酵素として働きます。

お酒を飲むとき、ナイアシンも一緒に補給しましょう。

ナイアシンの臨床応用への期待

ナイアシンは以下のような臨床応用が期待されています。

  • 虚血性心疾患予防
  • 心筋梗塞、脳梗塞予後の改善
  • 甲状腺機能亢進症
  • アルコール依存症
  • 神経疾患 など

ナイアシンを多く含む食品(1食当たり使用量と含有量)

ナイアシンは魚介類やレバー、ピーナッツ、エリンギなどに多く含まれます。以下はナイアシンを多く含む食品の1回分量とナイアシン含有量です。

食品 カツオ刺身 豚レバー エリンギ ピーナッツ
1食当たり
使用量
厚め7切れ
(100g)
100g
(生)
中1本
(45g)
20粒
(炒り、10g)
含有量 19.0mg 14.0mg 3.2mg 1.7mg

ビタミンDの効果

ビタミンDはカルシウムのバランスを整えるのを手伝ったり、骨の健康を保つのに働いています。また最近では、免疫力アップ効果やガンや糖尿病、自閉症、妊娠しやすい体作りなどに有効かもしれないという報告もされるようになってきています。

ビタミンDの種類

ビタミンDにはD2~D7の6種類があります。ビタミンD1は発見された後で不純物であったことがわかったため、存在しません。

人にとって重要なビタミンDはD2とD3の2つです。D2とD3の働きは同じといわれていますが、最近ではビタミンD3の方がD2よりも2倍働きが強いとする意見もあります。

ビタミンDを得る方法

人がビタミンDを得るには2つの方法があります。食べ物から摂る方法と、日光を浴びて紫外線にビタミンDをつくってもらう方法です。

食べ物由来のビタミンDは、ビタミンD2が植物由来、ビタミンD3が動物由来です。

ビタミンD3とビタミンD2になるためには、紫外線が必要です。

ビタミンD3
動物性食品(魚肉、肝臓、鶏卵など)、人の皮ふに含まれる
ビタミンD2
植物性食品(天日干しシイタケ、きのこ、海藻類など)に含まれる

いちばんの働き者活性型ビタミンDができるまで

皮ふでつくられたり私たちが食べたビタミンDは、肝臓や腎臓で加工されます。そしていちばんの働き者、活性型ビタミンDになっていきます。

ビタミンD3

人にとってビタミンDのいちばん大きな供給源は、皮ふにある7-デヒドロコレステロール(プロビタミンD3)です。日光に当たることによって、いちばんの働き者「活性型ビタミンD3」に変わることのできるビタミンD3に変わっていきます。

紫外線(UV-B)が当たってビタミンD3ができるまで

1.皮ふに紫外線(UV-B)が当たってプレビタミンD3になる

2.体温によってビタミンD3に変わる

3.できたビタミンD3は、タンパク質(ビタミンD結合タンパク質)によって肝臓に運ばれていきます。

紫外線とビタミンD

ビタミンD3をつくってくれる紫外線。紫外線の中のUV-B(280~315nm)と呼ばれる光がつくってくれます。UV-Bは、日焼けの原因になる光です。そしてUV-Bのうち、295nmでいちばんたくさんビタミンD3がつくられます。

UV-Bは服やガラスを通れません。ですので、いつも屋内で過ごしたり、外出するときに必ず日焼け止めを塗る人は、いつもビタミンD不足になっているおそれがあります。

紫外線(特にUV-A)が皮ふに悪いということも常識となっていますが、日光をおそれすぎずにビタミンD3をつくることのバランスを考えながら生活することが大切です。

どのくらい日光に当たると どのくらいのビタミンDができるの?

それでは、どのくらい日光に当たるとどのくらいのビタミンDができるのでしょうか?

東京都内で夏に直射日光を30分浴びると、700~800IUのビタミンDが体内につくられるといわれています(肌の露出度10%)。

季節と緯度とビタミンD

紫外線は季節によって届く量が違います。その結果、季節によって体内でつくられるビタミンD量も違ってきます。

北半球の緯度の高い地域では、冬季にはオゾン層で紫外線が吸収されてしまうため、私たちまで届く紫外線の量が少なくなります。そのため、冬に夏と同じ時間だけ日光を浴びても、皮ふでつくられるビタミンD3は期待できません。

日積算UV-B量の月平均値(単位 kJ/m²)
観測地:つくば 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 年平均値
参照値
(1994-2008年)
5.37 8.11 11.64 16.37 19.65 19.85 23.59 23.16 16.53 11.02 6.72 4.81 13.90
標準偏差
(1994-2008年)
0.43 0.91 0.83 1.36 1.31 2.24 4.30 2.72 1.43 0.87 0.47 0.38 0.83
2010年 5.71 6.78 11.18 15.32 19.88 23.64 26.19 28.26 18.61 11.69 6.92 5.18 14.95
2009年 5.10 8.24 11.76 18.88 19.82 19.24 23.54 24.16 18.06 11.32 6.73 4.68 14.29

気象庁から発表されている茨城県つくばのUV-B観測値です。7月と8月が圧倒的に多く、冬は夏の1/4~1/5くらいしか届いていないことがわかります。

ビタミンDの働き

ビタミンDの主な働きは以下の通りです。ビタミンDは、カルシウムとリンの吸収を手伝って骨を丈夫にしたり、遺伝子の働きを調節したりしています。

  • カルシウムとリンの吸収促進
  • 骨の形成と成長促進
  • 遺伝子の働きを調節(免疫向上・糖尿病予防・発ガンの抑制)

ビタミンD不足の症状

ビタミンDが不足すると次の症状が出ます。

  • クル病(小児)
  • 骨軟化症、骨粗しょう症(成人)

また、他のビタミンD不足の症状として、以下のことも研究されています。

  • 糖尿病
  • 動脈硬化
  • 免疫力低下
  • 自閉症
  • うつ
  • 花粉症

骨とビタミンD

ビタミンDは骨を丈夫にしてくれます。

ビタミンDには、カルシウムの利用を高めるという働きがあります。腸や骨でのカルシウムの動きにかかわって、血液中のカルシウムやリンを一定に保ってくれています。

ビタミンDが不足すると、体内のカルシウムの動きが乱れてしまい、子供ではくる病、大人では骨粗鬆症などの骨の病気を起こしやすくなります。

マメ知識骨とは何か?

ヘモグロビンが酸素を全身に運ぶご存知でしたか?私たちの体の中には大小206本の骨があります。何のために骨があるのでしょう。

  • 体を支える
  • 内臓をまもる頭蓋骨は脳を、肋骨は心臓や肺を守ってくれています。
  • カルシウムの貯蔵庫からだのさまざまな反応の引き金となるカルシウムを、足りなくなったときのために貯めてくれています。

ふだんあまり考えることのない骨の働きですが、こんな大切な役割をしてくれています。健康な骨のためには、不足しがちなビタミンD、カルシウム、マグネシウム、タンパク質をしっかり摂って、適度な運動をすることが効果的です。

高齢社会とビタミンD

高齢社会を迎えている日本。「ピンピンコロリ」はみんなの願いです。高齢になっても、その最期の日まで自分の足で歩いて好きなところに出掛けたいですね。

血中のビタミンD(血清25(OH)D )濃度は筋力低下や転倒と関連があるともいわれています。

脳のトラブルとビタミンD

脳ではビタミンD3を働き者の活性型ビタミンD3に変えることができます。そしてその活性型ビタミンD3は脳の中で神経細胞の保護や増殖・分化の調節を行っていることがわかってきています。

このため、ビタミンD3は行動、精神のトラブルへの対応が期待されています。

免疫強化!?インフルエンザとビタミンD

ビタミンDは免疫を強化する可能性が示唆されています。

寒い冬がやってくると新聞をにぎわすものにインフルエンザがありますが、ビタミンD3(1200 IU/日)摂取で、季節性インフルエンザAの罹患率が下がったという報告があります1)

【オーソモレキュラー的・感染症への対策】PDFファイル

糖尿病とビタミンD

糖尿病は、いまや世界規模の問題となっています。この糖尿病とビタミンDとの関係が報告されています。

  • 糖尿病血中ビタミンD濃度が高い群は、低い群と比べてⅡ型糖尿病のリスクが64%低いことが報告されています。
    Pittas AG et al : J Climn Endocrinol Metab 2007;92:2017-29
  • フィンランド乳幼児10,000人を対象の研究において、ビタミンD(2000IU/日)摂取によりⅠ型糖尿病発症リスクを88%抑制できたとの報告です。
    Hypponen E et al: Lancet 2001;358, 1500-3

厚生労働省の国民健康・栄養調査(H19)によれば、糖尿病が強く疑われる人は約890万人、糖尿病の可能性が否定できない人は約1,320万人、合わせて約2,210万人と推定されています。

がんと関係するビタミンD

がんとビタミンDの関係を示す報告もたくさん出てきています。
表は、がんでお亡くなりになった方の数と、血中ビタミンD濃度(25(OH)D)の関係を表したものです2)

妊娠しやすい体作りを助けるビタミンD

ビタミンDは、妊娠の成立に大きく関わっていることが、明らかになってきています。

  • ビタミンDは子宮内膜の環境を整えるために、着床に必要である
    Hum Reprod 2012; 27: 3015
  • ビタミンD濃度は子宮内膜の着床環境に関与している
    Fertility and Sterility November 23, 2013
  • 40代ではビタミンD濃度が低い女性ほど卵子の減少が早い
    Fertil Steril 2012; 98: 228
  • PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)の女性はそうでない女性に比べてビタミンD不足が多く、
    ビタミンDを補充することで排卵率が改善される Clinical Endocrinology 2012; 77: 343
  • 血中のビタミンD欠乏は体外受精での低い着床率や妊娠率に関連する
    The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism August 14, 2014
  • 体内のビタミンD濃度が正常な女性は、不足している女性より体外受精の妊娠率が上昇していた Fertil Steril February 2014 Volume 101, Issue 2, Pages 447-452
  • ビタミンD不足は初期流産のリスク上昇と関連する
    American Journal of Clinical Nutrition July 15, 2015.
  • 習慣性流産の女性はビタミンD欠乏が多く、免疫異常のリスクも高い
    Hum. Reprod. (2014) 29(2): 208-219.
  • ビタミンD欠乏の男性の精子は、精子運動率や前進精子運動率、正常精子形態率が低い
    Hum. Reprod. (2011)

また、妊娠中にビタミンDを十分に摂取することで、こどもが小児ぜんそくにかかるリスクが大きく低下することもわかっています。American Journal of Clinical Nutrition March 22,2007

ビタミンDに期待される臨床応用

ビタミンDは臨床医療において以下の分野への応用が期待されています。

  • 乾癬(ビタミンAとともに)
  • がん
  • 骨粗しょう症
  • 免疫力向上
  • 花粉症など各種アレルギー
  • 糖尿病
  • うつ病(特に季節性うつ)、統合失調症
  • 自閉症

ビタミンDを多く含む食品(1食当たり使用量と含有量/1μg=0.025 IUで計算)

ビタミンDを多く含む食品としては、サケ、マスなどの魚介類に多く存在します。
きくらげなどのきのこ類にも含まれますが、穀類や野菜には含まれておらず、肉類にもそんなに多くはありません。

食品 焼き鮭 うなぎ蒲焼 さば水煮缶 きくらげ 鶏卵
1食当たり
使用量
大きめ
1切れ
(100g)
1/2尾分
(80g)
1缶
(固形物
120g)
1個(乾)
(1g)
1個
(55g)
含有量 39.4μg
(1576 IU)
15.2μg
(608 IU)
11.0μg
(440 IU)
4.4μg
(176 IU)
1.0μg
(40 IU)

日本人のビタミンD摂取上限と平均ビタミンD摂取量について

日本の食事摂取基準2010年版ビタミンD耐容上限量は成人で50μg/日となっていますが、これまで公表されたビタミンDのリスク評価では、大部分の健康な人にとって安全な1日のVD3摂取量は、250μg(10000 IU)としている報告もあります3)

平成21年国民健康・栄養調査(厚生労働省)によれば、ビタミンDの摂取量は、日本人20歳以上の男性平均で8.5μg(340 IU)、女性平均で7.3μg(292 IU)となっています。

マメ知識ビタミンD摂取上限について

かつて欧米でビタミンD強化食品が多かった時代に、特発性高Ca血症と関連する病気が増えたそうです。

ビタミンDに関しては、皮膚でつくられるビタミンD量と食べ物から摂るビタミンD量を足した量で毒性が無いことが重要となります。

しかし、従来規定されていた摂取上限では、本来ビタミンDが持つ多くの有益な作用が得られないことが指摘されてきています。

ビタミンD3を1日250μg6ヶ月間の摂取でも安全であることなども報告されていますので、その量について見直しが進められているところです。

もしかしてビタミンD不足?

ビタミンD欠乏症は、世界中で約半数の人に認められ、その率は上昇傾向にあるといわれます。その理由としては、以下のことが考えられています。

  • 野外での活動性の低下
  • 大気汚染
  • UVカット製品の使用
  • 人口の高緯度傾向

ビタミンDは足りていますか?

該当する項目をチェックしてみましょう。チェックがついた方は血液検査にてビタミンDを測ってみるといいかもしれません。

インフルエンザを予防したい 骨粗しょう症を予防したい
  花粉症が気になる   うつ病、統合失調症である
  がんの予防や治療   自閉症、発達障害である
  血糖コントロールが不良   アルツハイマー、パーキンソンが気になる

【参考・引用文献】
1)Urashima M, Segawa T, Okazaki M, et al. Randomized trial of vitamin D supplementation to prevent seasonal influenza A in schoolchildren. Am J Clin Nutr 2010;91:1255-60.
2)D.Michael Freedman,et al.Prospective Study of Serum Vitamin D and Cancer Mortality in the United States.J Natl Cancer Inst 2007;99;1594-602.
3)John N Hathcock,et al. Risk assessment for vitamin D. Am J Clin Nutr 85, 6-18, 2007

ビタミンPとビタミンC

自然界ではビタミンCのそばには必ずビタミンPが存在します。

ビタミンPは フラボノイド(色素)の総称です。

ビタミンPとは何でしょう?

ビタミンPはフラボノイド(色素)の総称です。ルチンやヘスペリジン、ケルセチンなどのフラボノイドをあわせてビタミンPと呼びます。

ビタミンPは欠乏症が見つからなかったことから、ビタミンではなくビタミン様物質とよばれます。

ビタミンP(フラボノイド)の効能

ビタミンPは実にさまざまな効能が期待されています。ビタミンPはからだの中でいちばん細い血管(毛細血管)を強くする効能があるといわれています。

  • 毛細血管の強化
  • 血流改善効果
  • LDLコレステロールの低下
  • 抗アレルギー作用
  • 免疫力アップなど

ビタミンP(フラボノイド)を多く含む食品

ビタミンP(フラボノイド)は野菜や果物、ほかの食品に広く含まれています。

ビタミンP
(フラボノイド)
ヘスペリジン ルチン ケルセチン
ビタミンPを
多く含む食品
みかん、レモン、
グレープフルーツなど
の柑橘類
そば 赤ワイン、たまねぎ、
緑茶、りんごなど

ビタミンKは、1929年にデンマークのH.Damがニワトリの実験をしていたときに偶然発見された 、油脂に溶けるビタミンです(脂溶性ビタミン)。
「血液凝固」を意味するドイツ語「Koagulation」にちなみ、ビタミンKと名付けられました。

ビタミンKの種類

天然のビタミンKには2種類あります。植物でつくられるビタミンK1(フィロキノン)と、細菌や動物体でつくられるビタミンK2(メナキノン)です。

一般に、納豆などを除くと、人が食べ物から得ているビタミンKはフィロキノンが多くなっています。栄養上特に重要なのは、動物食品に広く分布しているメナキノン-4と、納豆に含まれるメナキノン-7です。

フィロキノン(ビタミンK1)
ほうれん草、ブロッコリー、キャベツ、トマト、海藻類などに含まれます。
メナキノン-4(ビタミンK2)
主に微生物がつくります。チーズなど動物性食品に含まれます。
メナキノン-7
メナキノンの中でも骨粗しょう症への期待が高まるメナキノン-7。納豆に含まれます。

ビタミンKの吸収

食べ物の中にあぶらに溶けて存在するビタミンKは、食べた後からだの中で加工をうけて小腸の上の方で吸収されます。

吸収されたビタミンKは、ほかの脂溶性ビタミンと一緒にタンパク質のボール(キロミクロン)に取り込まれ、リンパ管を経て血液にのって全身に運ばれていきます 。

ビタミンKの吸収率

ビタミンKはあぶらに溶けるので、その吸収率は一緒に食べる食べ物のあぶらの量などによって大きく変わってきます。健康な大人のビタミンKの吸収率は高い場合で70~80%、低い場合10~20%といわれます。

ビタミンKを摂るときは、運んでくれるタンパク質のボール(キロミクロン)をつくるタンパク質をしっかりと、またあぶらと一緒に摂りましょう。

ビタミンKの働き

ビタミンKの働きとしては、以下のようなものがあります。

  • 血を止める
  • 骨を丈夫にする
  • 動脈の石灰化を防止する

ビタミンK不足の症状

ビタミンKが不足した症状としては以下のことが挙げられます。

  • 出血傾向
  • 血液凝固時間延長

ビタミンKが不足しやすい人

赤ちゃん
ビタミンKは腸内細菌によってもつくられます。よって、腸内細菌叢の定着していない新生児で欠乏を起こしやすくなっています。ビタミンKは母乳に少ないため、乳児ビタミンK欠乏性出血症(頭蓋内出血)を起こす場合があるということもいわれています。
抗生物質を長期間飲んでいる人
抗生物質連用者でも腸内細菌叢が乱れてしまうため、ビタミンK欠乏に陥る可能性があります。
胆道閉鎖、肝不全の方
ビタミンKの吸収には胆汁を必要とすることから、胆道閉鎖、肝不全などでも欠乏が危ぶまれます。

血液凝固因子とビタミンK

血中にビタミンKが欠乏すると、血が固まるときに必要な物質(血液凝固因子プロトロンビン)も少なくなってしまうことがわかっています。

骨粗しょう症とビタミンK

納豆菌由来のビタミンK(ビタミンK2-7)をとった場合、骨粗しょう症の予防に役立つことが期待されています。

ワーファリンとビタミンK


血を固めないようにする薬ワーファリン。

ビタミンKは、血を固める物質(血液凝固因子Ⅱ・Ⅶ・Ⅸ・Ⅹ)をつくるときに働くビタミンなので、ワーファリンを飲んでいる方はビタミンKを多く含む食品は控えましょう。

骨密度を増やす ~ビタミンKとビタミンDの相乗効果~

ビタミンK2・D3摂取による腰椎の骨密度の変化
Iwamoto J.et al. (2000)J. Orthop Sci. 5,546
ビタミンK2とビタミンD3を一緒に摂ることが骨密度を増やすといわれます。骨粗しょう症を患う女性を対象に、ビタミンK2とビタミンD3摂取による骨密度の変化を測定しました。その結果、ビタミンK2とビタミンD3を2年以上同時摂取することで骨密度が増加することが認められました。

ビタミンKと過剰症

天然のビタミンK1、ビタミンK2についての過剰症は報告されていません。

ビタミンKを多く含む食品(1食当たり使用量と含有量)

ビタミンKはモロヘイヤや春菊などの野菜、納豆、チーズなどに多く含まれます。
ビタミンKを多く含む食品は以下の通りです。

食品 モロヘイヤ つるむらさき 納豆 鶏肉
(もも、皮つき)
1食当たり
使用量
お浸し1鉢分
(60g)
お浸し1鉢分
(60g)
1パック
(40g)
100g
含有量 384μg 210μg 240μg 53μg

α-リポ酸はチオクト酸ともよばれ、抗酸化作用を持つ硫黄を含んだビタミン様物質です。
α-リポ酸の還元型がジヒドロリポ酸で、この両方に強い抗酸化作用があります。

α-リポ酸の効果

α-リポ酸の効果とは何でしょう。

α-リポ酸はからだのサビとりに大活躍します。α-リポ酸には、ビタミンCやビタミンE、CoQ10、グルタチオンなどの抗酸化力をリサイクルする働きがあります。(図参照)

また、ビタミンCと一緒に摂ることでビタミンCを長持ちさせてくれる働きを持っています。

抗酸化ネットワークへのα-リポ酸の関わり

ビタミンEは、もともと1920~1930年代に不妊のネズミの実験によって発見された脂溶性ビタミンです。別名「トコフェロール」とは、tocos(子どもを産む)、phero(力を与える)、ol(水酸基をもつ化合物の総称)という意味からきています。

しかしその後、ビタミンEのもつ強力なからだのサビ取り効果(抗酸化作用)が注目されるようになり、今では若返りビタミンなどと呼ばれるようになっています。

ビタミンEの吸収

キロミクロンビタミンEは食べた後、タンパク質のボール(キロミクロン)に吸収されて運ばれていきます。このときタンパク質不足だと、このボールがつくれずにせっかく摂ったビタミンEが無駄になってしまうおそれが出ます。

また、ビタミンEはあぶらに溶けるので、一緒に食べる脂質の量によって吸収率がちがってきます。

ビタミンEを摂るときは、あぶらやタンパク質もしっかり摂りましょう。

ビタミンEの種類

ビタミンEはトコフェロールとトコトリエノールの2つに大別されます。

トコフェロール トコトリエノール
α-トコフェロール α-トコトリエノール
β-トコフェロール β-トコトリエノール
γ-トコフェロール γ-トコトリエノール
δ-トコフェロール δ-トコトリエノール

トコフェロール

抗不妊因子として見つかったのは、α-トコフェロールのみです。妊娠という観点から見るとβ、γ、δ-トコフェロールの3つは働きが非常に低くなります。

しかし現在最も注目されている抗酸化作用は、δがいちばん強く、δ> γ> β>αの順となっています。

トコフェロールとトコトリエノールの違い

トコフェロールとトコトリエノールの化学構造炭素同士の結合が二重になっているかどうかがトコフェロールとトコトリエノールの差です。

二重になっているトコトリエノールのほうが柔軟性があるため細胞膜への侵入が良く、すばやく作用が発揮されます。

  • トコフェロール:持続性のある作用
  • トコトリエノール:即効性のある作用

天然と合成品のビタミンEの違いd-α-トコフェロールとdl-α-トコフェロール

ダイエタリーサプリメントでは、天然のビタミンEをd-α-トコフェロール、合成品のビタミンEをdl-α-トコフェロールと表示しています。合成のビタミンEは、安定化をはかるため、抗酸化にはたらく場所(水酸基、下図部分)に安定させるための物質をつけています。ゆえに合成ビタミンEに抗酸化能力は望めません。

d-α-トコフェロール(天然ビタミンE)の化学構造

ビタミンEの効果

ビタミンEの主な効果は以下の通りです。

α-トコフェロール
抗酸化作用、抗炎症作用、酸化ストレス抑制作用など
γ-トコフェロール
ナトリウム利尿作用
δ-トコフェロール
抗酸化作用
トコトリエノール
抗酸化作用、ナトリウム利尿作用、抗アレルギー作用、抗腫瘍作用、抗動脈硬化作用など

ビタミンEは単体ではなく、一緒に摂る ことによって効果が期待されます。

ビタミンEの働き 〜ビタミンEは細胞膜を守る〜

ビタミンEは脂質に溶けるので、細胞膜の脂質(不飽和脂肪酸)の部分に入り込んで細胞膜を守ると考えられています。

私たちのからだの中には60兆個の細胞がありますから、それ全部を守ろうとすると、多くのビタミンEが必要になってきます。

マメ知識細胞膜の構造

私たちのからだは60兆個の細胞からできています。また、人のからだは60%が水分です。その水の中で細胞が細胞としての形と働きを保つために、一つひとつの細胞はあぶらとタンパク質でできた細胞膜で仕切られています。

細胞膜の構造は、水に溶けやすい頭の部分が外側にあり、水に溶けにくい脂質の部分が真ん中にはさまっている二重層のかたちになっています。

ビタミンEの働きと不足症状

ビタミンEの主な働きは抗酸化作用がいわれています。
そのほかの働きやビタミンEが不足した症状は以下の通りです。

働き 不足するとおきやすい症状
脂肪の酸化防止
  • 過酸化脂質ができやすい
    (老化・シミ・動脈硬化・生活習慣病の元凶)
生体機能調節
(ホルモンバランス、自律神経安定)
  • 生理障害・更年期障害
  • 生殖機能の衰え
  • 自律神経失調症
血行促進
  • 肩こり・頭痛・生理痛
  • 関節痛・腰痛・冷え
  • 循環器疾患

ビタミンEとビタミンCの相乗効果

ビタミンEとビタミンCによる細胞膜の抗酸化ビタミンEはビタミンCを一緒に摂ることで、相乗効果が得られます。

ビタミンEは体内のあぶらの部分を活性酸素から守ってくれています。このときビタミンCが一緒にあると、サビ取りをして疲れてしまったビタミンEをもう一度甦らせてくれるのです。

より適切な量のビタミンEをおすすめします

次のような方々には、より適切な量のビタミンE摂取をおすすめします。

  • スポーツ選手
  • 日光を多く浴びる方
  • 喫煙者
  • 汚染物質の多い環境におられる方
  • ストレスの多い方
  • 市販の揚げ物などをよく召し上がる方
  • 不飽和脂肪酸を多く摂る方
  • 病態を改善したい方

ビタミンEの臨床応用への期待

ビタミンEは、以下の臨床応用も期待されています。

  • 血栓形成予防
  • LDL酸化防止
  • 免疫力増強
  • 鉄欠乏貧血への応用
  • 糖尿病合併症の予防
  • 尋常性乾癬(ビタミンAとともに)
  • アトピー性皮膚炎(ビタミンCやビタミンAとともに)

ビタミンEを多く含む食品(1食当たり使用量と含有量)

ビタミンEを多く含む食品とその含有量は以下のとおりです。

食品 うなぎ アーモンド アボカド
1食当たり
使用量
蒲焼1/2尾分 10粒 小さめ1/2個
含有量 3.9mg 2.9mg 2.9mg

ビタミンEは足りていますか?

以下の項目をチェックしてみましょう。
該当したら、もしかするとビタミンE不足かもしれません。

シミが出てきた 生理不順である
  最近年齢を感じる   生理痛が気になる
  不規則な生活を送っている   不妊症が気になる
  食生活が乱れている   更年期障害が気になる
  疲れがたまっている   なんとなくだるい
  体温の調節がうまくできない   肩こりや頭痛が多い
  微熱が続く   胃腸の調子が悪い
  冷え性である   不整脈が出る

ビタミンCは、一般名をL-アスコルビン酸といいます。1753年に英国海軍医師リンドによって、壊血病予防因子として発見されました。

ビタミンCは水に溶け、血液や目の水晶体など、体の水溶性の部分でサビをとってくれるほか、疲れてしまったビタミンEを元に戻します。また美肌のもとコラーゲンをつくるのにも必須です。

ビタミンCの点滴によりがん治療への応用も始まっています。ビタミンCは未来をつくる栄養素といっても過言ではないかもしれません。

ビタミンCは人に必要?

人はなぜビタミンCが必要なのでしょうか?

犬や牛は自分でビタミンCをつくれます。しかし、ヒトやサル、モルモットなどはビタミンCをつくれないので、健康のために必ず食事から摂る必要があります。

また、ビタミンCは光や熱、空気(酸素)に対してとても不安定です。食品中のビタミンCは保存や調理、加工などで多くが失われてしまいます。

ビタミンCの分布

体の中に入ったビタミンCは、血中ではそのままのかたちで存在し、からだのサビをとってくれています。

ビタミンCはさまざまな組織に分布していますが、特に副腎、下垂体、水晶体にたくさん存在します。

ビタミンCの吸収

ビタミンCはどのようにして吸収されるのでしょうか?

ビタミンCは、胃などで消化されることなくそのまま主に小腸から吸収されます。そして血液にのって体中に運ばれ、貯められて、必要なときに使われます。

ビタミンCの吸収率

私たちのからだはビタミンCをどのくらい吸収できるのでしょうか。

ビタミンC180mgを口から摂ると80~90%が吸収されますが、1,000~5,000mgまで増やすと吸収率は21%まで下がります。(その分吸収される量自体は増えます。)

このとき、吸収されなかったビタミンCは、大腸で乳酸菌などのいい菌を増やしてくれたり、便をやわらかくしてくれます。

ビタミンCの働き

ビタミンCの主な働きは以下の通りです。

働き 不足するとおきやすい症状
コラーゲンをつくる
  • シワができやすい
  • 傷が治りにくい
  • 毛細血管がやぶれやすい
免疫力を高める
  • 感染症(風邪など)にかかりやすい
  • がんになりやすい
ステロイドホルモンをつくる
  • ストレスに弱くなる
鉄の吸収を助ける
  • 貧血になりやすい
酵素の働きを助ける
  • 肝臓の解毒作用が低下する
メラニン色素をストップする
  • 色黒・シミ・ソバカスができやすい

抗酸化とビタミンC

ビタミンCビタミンCはからだのサビ取り(抗酸化)に働いてくれています。

ビタミンCのサビ取り作用は、ビタミンCから電子(水素)が離れやすいために起こります。この離れた電子(水素)がほかの物質を還元します。

ビタミンCとビタミンEの相乗効果

ビタミンEとビタミンCによる細胞膜の抗酸化ビタミンEはビタミンCを一緒に摂ることで相乗効果が得られます。

ビタミンEは体内のあぶらの部分を活性酸素から守ってくれています。このときビタミンCが一緒にあると、サビ取りをして疲れてしまったビタミンEをもう一度甦らせてくれるのです。

美肌、コラーゲンとビタミンC

美肌のもと、コラーゲン。コラーゲンは、からだのタンパク質の1/3を占めている重要なタンパク質です。細胞と細胞をつなぎ合わせて、骨、皮膚、血管、歯などあらゆるところで活躍しています。このコラーゲンはタンパク質(アミノ酸)にビタミンCと鉄が働きかけてつくられます。

材料が足りずにコラーゲンがつくられなくなると、細胞と細胞が離れやすくなってしまいます。例えば、血管にすき間ができてしまうと、血がにじみ出ます。また骨はその半分がコラーゲンなので、折れやすくなってしまいます。これが長期間続いてからだのあちこちから血が出て、骨がもろくなり、内臓が壊れる。これが壊血病です。

ビタミンCとタンパク質、鉄を十分に摂り続けることが、美しい素肌や丈夫な骨への第一歩です。

ストレス解消とビタミンC

なにかと忙しい現代社会。ストレス解消法を持つことが大切です。そしてストレス解消の栄養素としてはビタミンCが役立ちます。

人はストレスを感じると、副腎という場所からストレス対抗ホルモンを出して乗り切ろうとします。このとき、ビタミンCが必要です。

精神的、身体的ストレスを感じたら、良質なタンパク質とパントテン酸、そしてビタミンCを補給して無事に乗り切りましょう。

正しいダイエット 〜カルニチンとビタミンC〜

正しいダイエットでは、筋肉を落とさずに余分な脂肪を燃やすことが重要です。そして余分な脂肪を燃やすためには、カルニチンというアミノ酸の親戚(アミノ酸誘導体)が必要になります。

カルニチンはリジンというアミノ酸からつくられますが、このときビタミンCも必要です。

効率よく体脂肪を減らすには、適度な運動とともに、良質なタンパク質とビタミンCも摂りましょう。

こころとビタミンC

私たちの心をつくっているのは神経伝達物質です。そのうち、興奮系の神経伝達物質であるノルアドレナリンを合成するのに、ビタミンCが関わります。

ノルアドレナリンは、自然の中で生き残っていくのに必要な目覚め、集中力、積極性、興奮、攻撃、不安、恐怖、痛みの軽減という感覚を司っています。

ビタミンCの神経伝達物質生成過程への関わり

がんとビタミンC

ブドウ糖とビタミンCは酷似しているがん治療のひとつとして高濃度ビタミンC点滴療法が注目されています。

オーソモレキュラーのがん治療では、全身の栄養状態を高めると同時に高濃度のビタミンCを静脈点滴することで、最期までその方らしい人生を生きていただくことを目標とします。

ビタミンCに期待される臨床応用

  • がんの予防、治療
  • 動脈硬化症の予防
  • 糖尿病の発生予防、合併症の予防
  • 免疫増強作用
  • 貧血の治療
  • 美容への応用など

【オーソモレキュラー的・感染症への対策】PDFファイル

ビタミンCを多く含む食品(1食当たり使用量と含有量)

ビタミンCを多く含む食品は、果物ではレモン・イチゴ・キウイ・柿など、
野菜では赤ピーマン・ブロッコリーなどです。

食品 キウイフルーツ 菜の花 赤ピーマン ブロッコリー
1食当たり
使用量
中1個分
(可食部、80g)
1鉢分
(茹で、60g)
1個分
(20g)
小房2つ分
(茹で、20g)
含有量 55mg 26mg 15mg 11mg

ビタミンB群とは

ビタミンB群は、私たちが生きるためのエネルギーをつくるのに欠かせない栄養素です。

ビタミンB群はどれかひとつだけでは効果を発揮しにくく、お互い助け合いながら働きます。ゆえにビタミンB群は一緒に摂る(複合体)のが望ましいかたちです。

ビタミンB群は動植物性食品に広く存在していて、ビタミンB群は普通の日本人の食生活では不足することはないと考えられがちですが、実際はかなりの数の潜在性欠乏者が存在すると考えられます。

ビタミンB群の種類

ビタミンB群に属する栄養素としては、ビタミンB、ビタミンB、ビタミンB、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、ビタミンB12、葉酸などがあります。

ビタミンB群の働き

ビタミンB群はあらゆる種類の酵素の補酵素として働いています。

その中でも、ビタミンB群は特に代謝ビタミンとよばれ、私たちが生きるための源であるエネルギーをつくるのに必須です。

お互いが関係しあって働いているために、これらのビタミンはまとめて「ビタミンB群」とよばれます。

マメ知識食品から摂ったビタミンB群が働けるようになるには

食品から摂ったビタミンB群はそのまますぐには働けません。いったんからだの中で働ける形(活性型)に変えられてから、やっと働けるようになります。

このとき、働ける形になるにはいろんなビタミンB群がお互いに関係します。例えば、ナイアシンやビタミンB12は葉酸に、ビタミンBはビタミンBに必要です。それと同時に、核酸が必要なものもあります。

ゆえに、せっかく食べたビタミンB群にからだの中で効率的に働いてもらうには、ビタミンB群は単体ではなく複合体で、核酸成分も一緒に摂るのが理想的です。

マメ知識酵素と補酵素とは

人のからだの中はいろんな化学反応が起こることで成り立っています。その反応の起こるエネルギーを減らして、スムーズに反応できるようにしてくれているのが酵素です。

生物が進化する過程において、タンパク質のみで触媒できる反応には限界がありました。そこで非タンパク質性の補因子を含む酵素を進化の過程で獲得したものが生き残ってきました。

定義は本によってまちまちですが、この非タンパク性のものを補酵素や補因子、もしくは補欠分子族とよび、ミネラルそのものであったり、ビタミンなどが含まれたりします。また、タンパク質部分をアポ酵素、補酵素が結合した活性型をホロ酵素とよびます。

このかたちをとる酵素は、ホロ酵素になったとき、はじめてその機能を発揮し、働くことができるようになります。

エネルギーをつくるのに活躍!ビタミンB群

エネルギー代謝はTCA回路(エネルギーをつくり出す過程にある回路)に入ることでスムーズに行われます。このとき、ビタミンB群が必要となります。

TCAサイクルとビタミンB群の関与

TCA回路とアミノ酸の代謝

TCA回路とアミノ酸の代謝では、各ビタミンB群が図のように関わります。(簡略化してあります。)酵素の材料であるタンパク質、エネルギー源、酸素、そしてビタミンB群、ビタミンCが十分量揃ってはじめてうまくエネルギーをつくり出すことができるのです。TCA回路とアミノ酸の代謝におけるビタミンB群の関わり

記号 B1 B2 N P B6 B12 F Bio C
ビタミン名 ビタミンB1 ビタミンB2 ナイアシン パントテン酸 ビタミンB6 ビタミンB12 葉酸 ビオチン ビタミンC
関わる
かたち
TPP FAD NAD+
NADPH
CoASH     THF    

ビタミンB群の働き

ビタミンB群は主にエネルギーをつくるのに大活躍しますが、他にもさまざまな働きがあります。また、ビタミンB群が不足してしまうと、さまざまな症状が出る可能性が出ます。それは、以下の通りです。

働き 不足すると
おきやすい症状
ビタミンB1
  • 糖質をエネルギーに変える
  • アルコールの代謝に関与する
  • 脳の働きに関与する
  • 神経の働きを正常に保つ
肩こり、筋肉痛、疲労、アルコール中毒、脚気、食欲不振、記憶力減退、集中力低下、音に過敏、神経炎、ウェルニッケ脳症
ビタミンB2
  • 脂質をエネルギーに変える
  • 過酸化脂質の分解に関与する
  • 脳と肝臓の働きに関与する
  • 皮膚や粘膜の代謝に関与する
    (成長促進)
肝臓機能低下、脂質の過酸化、疲れ眼や眼の充血、口角炎、口内炎、舌炎、皮膚・粘膜に炎症、成長が鈍る
ナイアシン
(ビタミンB3)
  • エネルギー産生
    脂質や糖質の分解に関与する
  • 皮膚・粘膜の炎症を防ぐ
  • 神経症状を防ぐ
うつ、幻覚症状、イライラ、不安、精神障害、口内炎、皮膚炎、舌炎、胃腸障害、下痢、ペラグラ
パントテン酸
(ビタミンB5)
  • たんぱく質・脂質・糖質の代謝に関与する
  • 神経、副腎皮質の機能を正常に保つ
  • 皮膚や毛根に栄養を与える
うつ、性腺機能低下、足の痛み、めまい、動悸、頭痛、手足のまひ、けいれん、皮膚の異常
ビタミンB6
  • 体タンパクの合成や造血に関与する
  • 脳の働きに関与する
  • 神経伝達物質の生成や
    抗アレルギー作用に関与する
  • 脂質の抗酸化に働く
インスリンの分泌低下、アミノ酸吸収低下、かゆみ、浮腫性湿疹、皮膚炎、貧血、虫歯、下痢、食欲不振
ビタミンB12

葉酸
  • 神経を守り、正常な働きを維持する
  • ヘモグロビン、赤血球の
    合成造血作用に関与する
  • たんぱく質の代謝、
    核酸の合成に関与する
  • 脳の発育を助ける
神経系の障害、記憶減退、集中力低下、食欲不振、便秘、下痢、異常興奮、悪性貧血、胎児・乳幼児の成長不良、学習能力の低下、舌の異常
ビオチン
  • 皮膚の健康を保つ
  • 筋肉痛を緩和する
  • 白髪・薄毛を予防する
脱毛、白髪、うつ、無気力、食欲不振、吐き気、嘔吐、皮膚炎、肌のむくみ、筋肉痛

ビタミンB群が不足する理由

ビタミンB群は現代で不足しやすい栄養素のひとつといわれます。その理由としては以下のような点が考えられます。

1. 食品の変化
食品の精製・加工・保存によってビタミンB群が減っている。
2. ビタミンB群の消費量が増えている
精製された白い食べ物、ストレス、過度のアルコール摂取、妊娠、授乳、加齢、過食等でビタミンB群消費量が増えます。
3. 抗生物質の長期服用
ビタミンB群は腸内の細菌がつくってくれますが、抗生物質を長い期間飲んでいる人は、腸内の細菌バランスが乱れ、ビタミンB等の合成量が少なくなります。

ビタミンB群と抗酸化

ビタミンB群は、脂質をサビ(酸化)から守る働きがあるとの報告もあります。

ビタミンB群と過酸化脂質の抗酸化

B1,B2,葉酸,ナイアシンB12

B61.B1、B2、葉酸、ナイアシンは過酸化脂質の生成を促進し、その後の反応を抑制
2.B12初期反応には優位な差無し。その後の反応を抑制
3.B6すべての期間において反応を抑制

HIGASHI-OKAI Kiyoka et.al. Antioxidant and Prooxidant Activities of B Group Vitamins in Lipid Peroxidation. Journal of UOEH 28(4), 359-368, 2006-12-01

ビタミンB群のこころへの効果

ビタミンB群は健やかな心に抜群の効果を発揮します。

「心」をつくるタンパク質。心はタンパク質が材料となってつくられます。そして図のようにビタミンB群が多く関わっています。

嬉しい、楽しい、やる気を感じられる。健やかな心を保つのにビタミンB群は必須アイテムと言えるでしょう。

ビタミンB群の神経伝達物質生成過程への関わり

ビタミンB群を多く含む食品(1食当たり使用量と含有量)

ビタミンB群を多く含む食品は、酵母やレバー、未精製の穀物、肉、魚介類、野菜などです。色々な食品に含まれています。

ビタミンB1
食品 豚ひれ肉 うなぎ 玄米ごはん
1食当たり
使用量
100g
(生)
白焼き
2/3尾分
(100g)
子ども茶碗
1杯分
(100g)
含有量 1.22mg 0.55mg 0.07mg
ビタミンB2
食品 豚レバー うなぎ 納豆
1食当たり
使用量
100g
(生)
白焼き
2/3尾分
(100g)
1パック
(40g)
含有量 3.60mg 0.45mg 0.22mg
ナイアシン(ビタミンB3
食品 カツオ 豚レバー ピーナッツ
1食当たり
使用量
100g
(春獲り、生)
100g
(生)
手のひら
1杯分
(炒り、20g)
含有量 19.0mg 14.0mg 3.4mg
ビタミンB6
食品 ミナミマグロ 牛レバー さんま
1食当たり
使用量
100g
(赤身、刺身)
100g
(生)
100g
(刺身)
含有量 1.08mg 0.89mg 0.51mg
ビタミンB12
食品 牛レバー あさり
1食当たり
使用量
100g
(生)
水煮缶
1/2缶
(40g)
含有量 52.8mg 25.5mg
葉酸
食品 鶏レバー 菜の花 枝豆
1食当たり
使用量
100g
(生)
70g 50g
(可食部)
含有量 1300μg 238μg 130μg

もしかしてビタミンB群不足?

以下の項目をチェックしてみましょう。
該当したら、もしかするとビタミンB群不足かもしれません。

疲れやすい
  寝ても疲れがとれない
  日中眠くなる
  集中力が続かない
  いらいらする
  肩こりがなかなか治らない
  口内炎・口角炎ができやすい
  風邪を引きやすい
  下肢がしびれる

ビタミンAとは、主に動物性食品に含まれ、皮膚・粘膜・目の健康、動物の成長に関わるあぶらに溶ける(脂溶性)ビタミンです。

1930年代以降に視覚にレチノールが関係することがわかり、網膜という意味の「レチナ」が語源となって名付けられました。

緑黄色野菜に含まれるカロテノイドは、動物体内でビタミンAに変換することがいわれており、プロビタミンAともよばれます。

ビタミンAの種類

ビタミンAには、レチノール・レチナール・レチノイン酸の3種類があります。
視覚に働くのはレチナール、がんに働くのはレチノイン酸です。

ビタミンAの3つの種類

ビタミンAの吸収

ビタミンAはどのように吸収されるのでしょう。

みなさんが食べたビタミンAを含む食べ物は、まず胃で分解されます。その後、ビタミンAはあぶらと一緒に小腸上皮細胞で吸収されます。

ビタミンA吸収とタンパク質

ビタミンAの体内動態吸収されたビタミンAはタンパク質(レチノール結合タンパク質:RBP)とくっつき、そこにタンパク質のふた(トランスサイレチン)がかぶさって、血液にのって肝臓や他の場所まで厳重に運ばれ、いざというときに備えて貯められます。

せっかく摂ったビタミンAを体中に運び届けるために、十分なタンパク質を摂りましょう。

ビタミンAの働き

ビタミンAには、以下のような働きがあります。

働き 不足するとおきやすい症状
粘膜を守る(がんの予防)
  • のどや気管支を傷めやすい
  • ポリープができやすい
  • 胃腸が弱くなる
  • 婦人科系のトラブルが起こりやすい
  • 胃・子宮などのがんになりやすい
骨や皮膚のつくりかえに役立つ
  • 骨折しやすい
  • イボ・ウオノメができやすい
  • 毛髪・皮膚のうるおいがなくなる
  • 手やかかとがあれやすい
  • アレルギーになりやすい
視力のもとになる
  • 視力の低下
  • 夜間、ものが見えにくい
肝臓機能の正常化
  • 肝臓の繊維化(肝硬変)
IgA抗体をつくる
  • 感染症にかかりやすくなる

風邪予防の方法 ~粘膜とビタミンA~

風邪の予防法。やっかいな風邪を予防する方法として粘膜強化が有効です。

鼻腔の粘膜・粘液・線毛鼻や口、のどは外の世界とつながっているため、チリやほこり、ウイルスなどからからだを守らなければなりません。

そこで、のどの粘膜はほうきのような毛(線毛)で覆われ、1秒間に40~60回というすごいスピードでパタパタ動いて異物を追い払おうとしています。そしてその表面を粘液が覆っています。その粘液の材料がタンパク質とビタミンAです。

免疫を高めるビタミンCとともに、敵の浸入から身を守るためのタンパク質とビタミンAは必須の材料です。

【オーソモレキュラー的・感染症への対策】PDFファイル

ビタミンAの臨床応用への期待

ビタミンAは、以下の臨床応用も期待されています。

  • ニキビ、アトピー性皮膚炎、乾癬など
  • 皮膚の美容
  • 増殖性疾患への治療応用
    (アテローム性動脈硬化症、肝硬変、慢性関節リウマチなど)
  • 貧血の改善
  • 花粉症
  • 悪性腫瘍への応用など

ビタミンAを多く含む食品(1食当たり使用量と含有量)

ビタミンAは、動物性食品(レバー、牛乳、バター、チーズ、卵黄など)に多く含まれています。

食品 鶏レバー うなぎ バター
1食当たり
使用量
100g 蒲焼1/2尾分 大さじ1杯分
含有量 14000μgRE
(≒46667 IU)
1200μgRE
(≒4000 IU)
61μgRE
(≒203 IU)

もしかしてビタミンA不足?

肌のカサカサや眼の乾燥は、空気の乾燥やパソコンだけが原因ではないかもしれません。ビタミンAが不足すると意外な症状が出ます。ぜひご自身の状態をチェックしてみてください。

肌が乾燥する 眼が乾燥する(ドライアイ)
  肌がガサガサする   ピロリ菌に感染している
  イボやウオノメができやすい   風邪を引きやすい
  しわが気になる   夜盲症が気になる
  ニキビや吹き出物ができやすい   がん家系である
  アトピー性皮膚炎が気になる   婦人科のトラブルがある
(子宮内膜症・子宮筋腫)
  鼻の中が乾燥する

治療の実際と改善例

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