栄養素の説明 - その他

イソフラボン

イソフラボンとは

大豆胚芽に多く含まれるポリフェノールの仲間です。化学構造が女性ホルモンと似ており、体内で女性ホルモンと似た作用をすることから、ファイトエストロゲン(植物性エストロゲン)といわれています。

エストロゲン、大豆イソフラボン(例:ゲニステイン)の化学構造

イソフラボンのはたらき

天然物であるイソフラボンは、エストロゲンの不足時にはアゴニスト(作用剤)としてエストロゲン様の作用を有します。ところが、エストロゲン過剰時にはアンタゴニスト(拮抗剤)としてエストロゲン作用を減弱させる働きがあります。つまり、エストロゲン様の作用をし続けるだけでなく、きちんと調整されるのです。そのため、女性の不定愁訴の改善のために安心して摂取することができます。特に、ホルモンバランスが乱れる更年期女性の強い味方です。

また、エストロゲンは、カルシウムをコントロールする物質のひとつで、カルシウムが骨から過剰に溶出するのを防ぐ作用をもっています。また、骨量を増やす作用もあります。骨粗鬆症の予防と改善に、イソフラボンは有効です。

電子顕微鏡で見た閉経前後の骨組織

体内のカルシウムは99%が骨や歯に、残りの1%が血液中や筋肉、脳にあります。神経のいらだちを抑えたり、心臓の活動を守るなどの働きがあります。生体恒常性(ホメオスターシス)の維持に非常に重要な分子であり、血中濃度は厳密にコントロールされています。

更年期障害の一番の原因はホルモンバランスの乱れ

年齢による女性ホルモン分泌量の変化更年期は、閉経前後の数年を指し、誰もが経験するライフステージです。この時期から卵巣機能が低下し、ホルモンバランスが乱れ、種々の更年期障害を生じるようになります。

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治療の実際と改善例