治療の実際 - こころの病気

パニック障害

食事と栄養素によるパニック障害の治療法。パニック障害と診断された方へ、生化学的で詳細な血液検査と、機能性低血糖症(血糖調節異常)を診断するための5時間糖負荷検査によって、パニック障害の症状だけではない、客観的な診断を行う新しい治療法をご提案いたします。

1.パニック障害とは(一般的解釈)

パニック障害は、女性の方が男性よりもかかりやすいといわれ、約100人に1~2人が発症するといわれています。パニック障害の症状では、突然胸が苦しくなり、鼓動が早くなり、汗が吹き出す、呼吸困難、めまい、吐き気、激しい不安に襲われるなどのパニック発作を何度も繰り返します。検査をしても内科的な異常はみつかりません。

またパニック障害では、パニック発作を繰り返すと「また発作が起きるのではないか」と不安を感じたり(予期不安)、「発作が起こったとき、そこから逃げられないのではないか」という苦手な場所ができ、その場所を避ける広場恐怖が日常で起こるようになってしまう人もいます。

参考・引用:「パニック障害・不安障害」みんなのメンタルヘルス(厚生労働省)

2.一般のパニック障害診断と治療

現在の日本におけるパニック障害の診断は、患者さんの訴えをもとにして、それに合う診断基準を探し、病名を診断する流れが主流です。パニック障害の診断基準マニュアルには「DSM-Ⅳ-TR」(アメリカ精神医学会が編集した精神疾患の分類と診断のマニュアルと基準)と「ICD-10」(WHOの国際疾病分類基準)が存在します。そしてこれらDSM-Ⅳ-TRとICD-10のどちらを採用するかは、病院や医師ごとの判断になっています。

一般的なパニック障害の治療法としては、薬物療法と認知行動療法が主流です。

3. オーソモレキュラー療法のパニック障害治療へのアプローチ

食事と栄養素によるパニック障害の治療法。

パニック障害と診断されている方の中には、栄養障害を伴っている方が多くいらっしゃいます。パニック障害の症状は、この栄養障害が神経症状の起因となっていることもあるのです。栄養障害の種類としては、鉄不足、ビタミンB群不足、タンパク質不足、低コレステロール血症などが挙げられます。

パニック障害の根本治療を目指すオーソモレキュラー療法では、詳細な血液検査を行い、そのデータと症状から栄養素の欠損を見抜き、個々人に合った必要な栄養素を選択していきます。そして血液データに基づいた個々人に最適な栄養素を摂取することで、多くの症状が改善し、薬剤の減量や中止を可能にする場合があります。

4.血糖調節異常・機能性低血糖症とパニック障害

パニック障害の症状は、血糖調節異常である機能性低血糖症のひとつ、反応性低血糖症の型を取る方々の中に呈することが多くあります。このようにパニック障害症状の原因が血糖調節異常である場合、まず血糖をコントロールするために良質なタンパク質や脂質中心の食事内容に改善します。そして食事を改善することに加え、ヘム鉄を中心とした栄養素補給による治療を行います。適切な血糖コントロールを行い、血液データに基づいた個々人に最適な栄養素を摂取することで、多くの症状が改善し、薬剤の減量や中止を可能にする場合があります。

低血糖症チェックリスト

以下の項目の中で該当するものに○をつけてください。

1 甘いもの、スナック菓子、清涼飲料水をほぼ毎日摂る
  2 空腹感を感じ、おやつを食べることが多い
  3 夜中に目が覚めて、なにかを食べることがある
  4 夕方につよい眠気を感じたり、集中力が落ちる
  5 体重の増減が著しい
  6 体重が増えてきた、または痩せにくくなった
  7 イライラや不安感が、甘い物を摂ることでよくなったことがある
  8 頭痛、動悸、しびれなどが甘い物を摂ることでよくなったことがある
  9 安定剤や抗うつ剤を使用しても、あきらかな症状の改善がない
  10 血縁者に糖尿病の人がいる

※10項目のうち、3項目以上にチェックがついた人は、低血糖症かもしれません。低血糖症はいちばんパニック障害に間違えられやすい栄養のトラブルとなっています。

5.このような方はオーソモレキュラー療法実践クリニックへ

  • 突然訪れる激しい動悸、胸痛、めまい、頭痛などの症状がある方
  • 自分が自分ではないような、非現実感にお悩みの方
  • パニック障害と診断されて、何種類かの薬を飲んでいるのに一向に良くならない方

パニック障害でこのような心当たりのある方はぜひ一度、オーソモレキュラー療法実践クリニックへご相談ください。
(※ 5時間糖負荷検査は、掲載された全てのオーソモレキュラー療法実践クリニックで実施されているものではありません。検査を希望される際には、事前にお電話などにて各医療機関へお確かめ下さい。)

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